金髪王子2
「えっ? いや、今夜は部活の打ち上げって言ったでしょ」
お母さんの勘の良さにビクつきながら、なんとなく正直に言えなくて、そんな小さなウソをついてしまう。
「ふぅん、そう。
まぁ、いいわ。
ただね、栞、ひとつだけ聞いて」
「なに?」
急にマジメな顔になったお母さんが、体ごと私の方を向いてきた。
お母さんがこういう風にするのは、ホントに大事な話のとき。
私も、表情を引き締めて、お母さんを見る。
すると、お母さんは、しっかりと私の目を見て言った。