金髪王子2

「ま、これは、お母さんの希望だから。
どうするかは、あなたの人生なんだから、自分でよく考えて決めなさい。
ただ、これだけは約束して。
もし妊娠したかもって思ったら、すぐにお母さんに言いなさい。
誰がなんと言おうと、お母さんは栞の味方だから。
それは忘れないでね」


「お母さん……」


「はい、この話はこれでおしまい!
遅くなるから、早くお風呂入っちゃいなさい」


そう言うと、お母さんは、またテレビのスイッチを入れた。


すぐに、バラエティ番組のにぎやかな笑い声が、リビングを満たす。


私は、荷物を持って、自分の部屋に引きあげた。



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