金髪王子2

後ろの扉から中をのぞくと、廊下側から2列目の一番前の席に、見慣れた後ろ姿。


つい、頬がゆるむ。




「栞」


近づいていって背後から名前を呼び、髪をクシャッとなでる。


俺が顔をのぞきこむと、栞はにっこり微笑み返してきた。


「大輔くん!
また同じクラスだね」


「あぁ」


「それにね、大輔くんの席、ここなんだよ?」


栞が、うれしそうに自分の左隣を指す。

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