金髪王子2

「マジ?」


一番前だけど、栞の隣なら大歓迎だ。


「うん、ほら、あそこ見て」


栞は、黒板に貼られた座席表を指さす。


確認すると、たしかにそのとおりだ。


俺は、自分の席についた。


机に左ひじをついて、手のひらに顔を乗せ、右を見る。


栞が、照れくさそうに微笑んで俺を見ている。


うん、悪くない。


これから毎日、授業中も教師の目を盗んで、こうやって栞を見ちまいそうだな、俺……。

< 144 / 519 >

この作品をシェア

pagetop