金髪王子2
ほら、栞がおびえてんじゃねーか!
俺は、席についたまま、足だけ伸ばして、しゃがんでいる勇真の膝を蹴った。
俺の襲撃を予想してなかった勇真は、あっけなくしりもちをつく。
「おまえと親友になったおぼえはねぇよ。
栞がびっくりしてんだろ。
そんなに近づくな!」
「うわっ、ひでぇよ、大輔ー!」
「おまえがうるさいからだよ。
早く自分の席に行け!」
俺がそう言うと、勇真は勝ち誇ったような顔で、栞の向こう側に移動した。