金髪王子2

だって、綾音と1コ上の堀川先輩は、中学の時から、もう3年以上付き合っていたはず。


堀川先輩は、管弦楽部の先輩でもあるし、別れただなんて、聞き捨てならないもの。


綾音は、諦めたように、フゥーとため息をひとつついて、話し出した。


「別れたのはホント。
2週間くらい前かな。
春休み中に、私の方から切り出したの」


「なんで?」


礼奈が身を乗り出した。


私もつられて、少し体を前に出す。


綾音は、周りを見回し、声をひそめて答えた。

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