金髪王子2

「勇真くん、それ、なあに?」


私は自分から、勇真くんに声をかけた。


ふだん、話しかけてこない私が声をかけたものだから、勇真くんはちょっとびっくりしたみたい。


目をぱちくりさせて、私の顔をじっと見ている。


周りの男子たちもみんな、口をつぐんで、私に注目した。



ん?


みんな、どうかした?



ちょっと違和感を感じたんだけど。


でもすぐに、勇真くんが、その沈黙をやぶった。


「エヘッ、栞ちゃんも見る~?」

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