金髪王子2

「栞、大丈夫?」


ドアの向こうから、綾音と礼奈がかわるがわる声をかけてくれる。



私は、ドアを開けて、個室の外に出た。


「栞、平気?」


「うん……」


ムカムカして、トイレに駆け込みはしたものの、吐くことはできなかった。


でも、洗面台の鏡に映る私の顔色は、あまりよくない。



「まだ、顔青いよ?
保健室行く?」


礼奈が気づかわしそうに、言ってくれる。

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