金髪王子2
《覚えていていただけたとは光栄です。
はい、ジャン・エリクソンです。
ジャンとお呼びください》
ジャンは、親父の執事だ。
親父と初めて会ったとき、自由に動けない親父の代わりに、俺らが会う手はずを整えたのがジャンだった。
会うのは、あのとき以来。
親父の国の言葉は別の外国語だけど、お袋と俺は日本語と英語しか喋れないため、会話は英語だ。
お袋に促され、ジャンの向かいのソファに座る。
《今回はなんで日本に?》
お袋とジャンの顔を見比べて聞く。