金髪王子2

俺は腕を組んで、隣に座るお袋を見た。


お袋はすでに、話を聞いていたようで、落ち着いた表情で座っている。


「……いいの?」


俺が日本語で聞くと、お袋はおだやかに微笑んだ。


「これで最後だっていうし、会うだけなら、私はかまわないわ」


「いや、そうじゃなくて。
カールと結婚、もうホントにできなくなりそうだけど、お袋はそれでいいの?」


すると、お袋は吹きだした。


「なに言ってるの。
あの人を振ったのは、私の方よ。
それとも、大輔は、王子様になりたくなった?」

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