金髪王子2

俺は、手に持ったパンフレットに目を落とす。


「……それ、どうするの?」


「んー、ああは言ったけど、俺、やっぱ、北山学園大に進むよ。
留学なんて、全く考えてなかったし、行きたいとも思わないし」


「ふぅん」


うなずきながらも、お袋は、なにか思案している表情。


「ねぇ、大輔」


「ん?」


「アメリカなら、どう?」


「は? アメリカ?」


「うん」


「どういうこと?」

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