金髪王子2
「妬くなって。
今日は見学に付き合ってるだけ。
今度うちを受験するって言うからさ」
ええーーーっ?
先輩、私は彼女じゃないって、否定してくれないの?
戸惑う私をよそに、村上先輩は私の肩に手を乗せてきた。
お友達は、ますます口笛を吹いたりして、冷やかしてくる。
「見学かぁ、いいねぇ。
もう教室の方は行ってきたのか?」
「いや、このあと行くつもり。
階段教室とゼミ室も見せてやろうかと思って」
村上先輩がそう言うと、お友達ふたりは意味ありげに顔を見合わせた。