金髪王子2
「聞いたかよ、ゼミ室だってさ」
「いや、いいんじゃねーの?」
そう言って、ニヤニヤ笑いあってる。
なんだか、イヤな笑い方。
「なんだよ、ただ、見せるだけだって」
村上先輩が言い訳するように言うと、ふたりはなにやらコソコソ内緒話して、そうかと思ったら、大笑い。
いったい、なに?
ケラケラ笑っているふたりに別れを告げた村上先輩は、「次、行くぞ」と私を促し、
エスコートするように、私の背中に手を当ててきた。