金髪王子2

すると、先輩が横の建物を指さす。


「そこ、学食なんだけどさ、コーヒー飲みたいから、付き合ってくれる?」


「あ、はい、わかりました」


私はうなずいた。



でも、ふと、隣に見えた時計棟に目をやると、もう5時過ぎ。


暗くなる前に帰ろうと思ってたんだけどなぁ。


でも、案内してもらってるくせに、早く帰りたいからさっさと回りましょう、なんて言えないし。


コーヒー一杯くらいなら、そんなに時間かからないよね?


私はそう心の中で考えながら、先輩のあとについて学食に向かった。




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