金髪王子2


というわけで、ここまで来たんだけど……。




菊地によれば、待ち合わせは、4時半に正門前。


だが、もうすでに5時を過ぎていて、正門には栞の影も形もない。


参ったな……。



と、そのとき。


あることを思い出した。



借りを作ることになるけど、今はそんなことを言ってる場合じゃない。


俺は急いでケータイのメモリを呼び出した。




『もしもし? 大輔だけど』

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