金髪王子2

「だったら、うちの図書館情報科と、北山学園の文学部と、どちらが栞にとってふさわしいのか、ちゃんと聞いてこい」


「はい」


「俺は、聖慶大は自分の大学だし、いい大学だと思ってはいるけど……」


そう言って、高部先生は大輔くんの方を見る。


ん?


大輔くんがどうかした?


棟の大輔くんは、きょとんとしている。


すると、先生はニヤッと笑って、私に顔を近づけ、ささやいた。


「北山学園にした方が、大輔は喜ぶ」

< 388 / 519 >

この作品をシェア

pagetop