金髪王子2
「それに、司書って、女性に人気の職業だし、生涯できる職業だから辞める人が少ないんだ。
そうすると、当然、募集もあまりない。
かなり、競争率の高い職業だから、大学を卒業してすぐに就職先が見つかるかどうか……」
私の将来の夢が、ガラガラと音を立てて崩れていく。
まさか、そんな落とし穴があったなんて。
資格さえ取れば、必ず司書になれるんだと思ってた……。
がっかりしていると、杉田先生は、私を励ますように聞いてきた。
「でも、明日香さんは、森さんと親しいんだよね?」
「はぁ、1年のとき、図書委員をやっていたので……」
元気のなくなった小さな声でそう答えると。