金髪王子2

「だったら、今のうちから、将来司書の仕事を回してもらえるように、頼んでおいたら?」


ええっ、今から?

それはいくらなんでも早すぎるんじゃ……。


そう思ったけど、杉田先生はニコニコしている。


「たしか森さんも、前任者からの紹介でうちの図書室に来たはずだよ。
どこか紹介してもらえないか、森さんに聞いてみるといいよ」


「はぁ……」


「最終の進路希望調査は、来月、10月中旬に行う予定だから、それまでに森さんにも話を聞いて、進路を決めたらいいよ」


「はい……。
ありがとうございました」


私は杉田先生に頭を下げ、職員室を出た。


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