金髪王子2
「あぁ。
ニューヨークにはお袋一人で行ってもらうことにしたから。
俺は、栞のいないところになんて行きたくないし。
それに、森さんにも頼まれちゃったしな?」
そう笑いながら、私の鼻をつまむ大輔くん。
うーっ、ひとの顔で遊ばないで!
「もうっ」て怒ったフリして、鼻から大輔くんの手をどけたけど、顔がニヤけちゃうのはどうしようもない。
よかった。
一緒にいられるんだ!
「なにうれしそうな顔してんの?」
わざわざそんなことを言う大輔くんのことは、無視。
そんな意地悪には、ちゃんと答えてなんてあげない!