金髪王子2

ふと、おととしのクリスマスのことが思い出された。


おととしのクリスマス、大輔くんは、こことは別のホテルのスイートルームに、私を招待してくれた。


部屋に入ると、テーブルの上には豪華なディナーが用意してあり、私たちはふたりきりでそこで食事した。


あとで聞いたところによると、その部屋は、大輔くんのお父さんが、大輔くんとお母さんのために毎年用意してくれる部屋で、


それまで使ったことはなかったらしいんだけど、私たちが付き合いだしたのが、クリスマス直前で、


レストランの予約が間に合わなかった大輔くんが、そこを使うことを思いついたらしい。


だから食事しただけで、泊まったりはしてないんだけどね。

< 493 / 519 >

この作品をシェア

pagetop