金髪王子2

『あのね、今日ね、いつもみたいに家まで送ってもらったでしょ?
それで、ひとりになって、エレベーターに乗ったんだけど、そのときからずっと、大輔くんの声が聞きたくてたまらなかったんだ』


あぁーーーー!

栞!!

そんなかわいいこと言われたら!!


『わかった。
今すぐ会いに行く』


『えぇっ、ウソでしょ?
そんな、いいよ!
もう遅いから、そんなことしないで!
それくらい声が聞きたかったって、言いたかっただけだから。
ごめんなさい、気にしないで!
声が聞けただけで、十分だから!』


あわてる栞が、めちゃくちゃかわいい。

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