部活探偵のツンデレ事件簿-タイム・トリッパー殺人事件-





「な……なんだよ…」






「あんた、そのマイナス思考を何とかしなさい。人生全てプラスに考えないとつまらないでしょ。もっと、おおらかに考えなさい、ね?」

亜矢子は母親が子供を叱る様な口調で琢磨に向かってそう言った。

「性格なんだから仕方ないだろ……第一、こんな性格に成ったのはだなぁ…」

そう言った瞬間、二人は見た事の無いスーツ姿の男二人組とすれ違った。

学校と言う有る意味閉鎖された空間の中で、その二人の姿は異様に浮いて見えた。

その男達を視線で追いかけて亜矢子と琢磨は再び顔を見合わせた。
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