部活探偵のツンデレ事件簿-タイム・トリッパー殺人事件-
荒い息を弾ませて、彼女は周りを見渡した。

不思議と意識ははっきりしていて、極めて落ち着いた状態で有る事に気がついた時、初めて自分の犯した罪に気がついた。

しかし、その行為に微塵の後悔の念は無かった。

こうするしか無かったのだ。

自分がここまで追い詰められたのは、みんなそこにの足元に倒れている人物の責任なのだから。

―――後悔はしない。

いや、してはいけないのだ……

だけど、頬を伝う、この涙は何だろう。

まだ愛して居るとでも言いたいのだろうか。

答は出ない。

先ずは、この現場をなんとかしなければ。
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