部活探偵のツンデレ事件簿-タイム・トリッパー殺人事件-
「分ったわね、明日の朝9時に集合、以上」

ベッドに横になった亜矢子は携帯電話を耳に当て一方的に喋りまくってから、相手の返事も聞かずにぷつんと無造作に通話を切った。

そして、そのまま天井を見詰めながら思案を巡らせじっと考え込んだ。今日の理事長室の間取り、前原から齎された情報、それを順を追って頭の中で反芻する。

そんな事をしているうちに携帯メールの着信音が部屋の中に響いた。亜矢子はめんどくさそうに携帯を再び取り上げて着信したメールを確認する。相手は思った通り琢磨だった。

『月曜じゃいけないのか?』

亜矢子は休日の明日土曜日にもう一度理事長室に集合と言う電話をさっきしたのだ。そして、一方的に喋りまくって一方的に切ったのである。

『ダメ』

一言書いて返信すると答えは速攻で帰って来た。

『たはは……』

と、言う訳で、交渉成立。亜矢子は思った。明日までにもう一度見ておくべき処を考え直しておこう。先ずは、密室のトリックを解かない限り、この事件解決の道は無い。そして思った。絶対警察なんかに負けない。この事件は自分が解決して見せると心に強く誓ったのだった。
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