Tree~一つ一つが葉になるとき
明日に向かって
「明日に向かって」~ポエムっぽい短編
私の前を通り過ぎていくカップル
二人の間には青い雨傘
この雨傘・・知ってる
見間違うはずがない。
だってそれは私がプレゼントした
大分前付き合ってた彼のもの。
数年前、
夢を追いかけてこの町から上京しようとしていた私を
彼は笑って送り出してくれた。
「待ってるからね。」って。
でも実際
今この町に帰ってきて
待っていたのは
彼ではなくて
思わず目をそらしてしまいそうな
つらい現実。