幸せはすぐ傍に①


ざわめく体育館内。


天国に行きかけてる私。


そして…強行突破を見事成し遂げた蓮。


誇らしげに開いていたパイプイスに偉そうに座る蓮。


その横で気まずく座る私。


正反対の私たち。ざわめかないわけがない。それにこの人イケメンですし??それに…


「キャ――生蓮くんッ!!ヤバい~」


「蓮くんと同じ学校とか夢みたい~」


「蓮さんじゃんッ!!」


神谷 蓮。恐るべしッ!!
まさかの超人気者??神谷 蓮って何者ッ!?


「…人間。」


「はッ!?」


横でバカな答えが返ってきた。


「声に出てる。」


「マジ??」


「…バカ。」


「なッ…」


それだけ言って、蓮は眠りに入ってしまった。
始業式中はすごく痛い視線を送られた。真後ろでずっと悪口を言われてたし。もちろん私。


きっと隣に居るのが蓮だからだと思う。


そんな蓮はスースー寝ているよ。うっわぁ~平和~いいなぁ~平和。ほしいよ平和。


< 12 / 18 >

この作品をシェア

pagetop