幸せはすぐ傍に①
ざわめく体育館内。
天国に行きかけてる私。
そして…強行突破を見事成し遂げた蓮。
誇らしげに開いていたパイプイスに偉そうに座る蓮。
その横で気まずく座る私。
正反対の私たち。ざわめかないわけがない。それにこの人イケメンですし??それに…
「キャ――生蓮くんッ!!ヤバい~」
「蓮くんと同じ学校とか夢みたい~」
「蓮さんじゃんッ!!」
神谷 蓮。恐るべしッ!!
まさかの超人気者??神谷 蓮って何者ッ!?
「…人間。」
「はッ!?」
横でバカな答えが返ってきた。
「声に出てる。」
「マジ??」
「…バカ。」
「なッ…」
それだけ言って、蓮は眠りに入ってしまった。
始業式中はすごく痛い視線を送られた。真後ろでずっと悪口を言われてたし。もちろん私。
きっと隣に居るのが蓮だからだと思う。
そんな蓮はスースー寝ているよ。うっわぁ~平和~いいなぁ~平和。ほしいよ平和。