幸せはすぐ傍に①


「女を連れてくるなんて…」


パソコンをいじっていた彼は驚きをまだ隠せない様子で私と蓮を交互に見る。
そしてその視線は一点に注がれた。


その先を見ると…繋がれた手。私は恥ずかしさのあまり勢いよく放すと、隣の蓮から舌打ちをくらった。


それを見てクスクス笑う彼。


笑い事じゃねぇっつぅのッ!!


それと違ってこの男は……


「君かわいいねぇ。名前なに??俺?俺は仲沢 修[なかざわ しゅう]」


…いや。聞いてねぇし。


「俺の事は修ちゃんでも修ぴょんでも好きなように呼んでねッ。あっ!!俺的には…」


絶対″修″って呼ぶ。″ちゃん″とか″ぴょん″とかマジキモいだけだし。塚、こいつあれか??典型的な人の話を聞かないタイプか?それとも単にチャライだけなのか??


「本当、近くで見ると益々可愛いねぇ。」


そう言って顔を近づけてくる修。本気で近い…後ずさりをする私。


「おい。修、やめろ。柚莉がイヤがってる。」


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