幸せはすぐ傍に①
[ピピピピッ]
五月蠅い目覚まし時計が部屋中に響き渡る。
「…ん…」
さっきまで気持ちよく眠っていたのに、この時計のせいで意図も簡単に起こされてしまった。
私、高草 柚莉[たかくさ ゆり]高1は今日から夢の高校生ッ!!なのですが…
「今何時……ってはッ!?」
時計は8時をとっくに回っていました。
そうです。そうですとも…入学式早々寝坊ですともッ!!
急いで超新品の制服に袖を通すものの、時間はどんどん過ぎて行くものでして気付けば8:30。9:00から入学式で、家から学校まで自転車を猛スピードで飛ばしても、40分は軽くかかる。
…絶対間に合わない。
もぅ…だめだぁ…