今日も今日とて僕は僕をコロシます


死へと逃げた。
惨めだ、そう思うと。


彼女の死が薄っぺらくなるから嫌だった。


嘘じゃないんだ。
愛したのも、殺したのも。


本物たるこの感情は僕の中にしかなく、それが僕の死と共に消えてしまうのが非常に惜しかった。


消え去りたい原因ながらも、僕が留まる理由。半々の訳だからこそ、今みたいな遠回りな死に及ぶ。


もっともそれは一つでしかなく、身を叩けば更に下らない訳が山ほど出るだろうが、僕はあえて叩かない。


己に嘘をつけない以上、深層にある想いは覗き見ない。


人間、己は美しく綺麗であると美化したいものだ。


外面、内面、どちらにせよ、自分は綺麗だと思っていたい。


惨めさや苦痛、辛さをわざと見なくてもいいだろう。汚い部位など削ぎ落としたいのだから。


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