今日も今日とて僕は僕をコロシます
人生に続きはあり、舞台の幕はいつも唐突に現れる。


(一)


三日が経った。

豚はそく捕まり、今は警察に取り調べやらを受けているのだろう。


雫に関しては外傷なしだが、精神的にキタらしい。豚に拉致られたならばそりゃあ、トラウマになるだろうな。


念のため一日入院したらしいが、今はもう退院済み。先ほど電話したが、明日には大学行こうかなと言っていた。


『巻き込んですまないな』


『一緒にプリクラ撮ってくれるんなら許すー』


などと話した。
まったく、雫の純粋さが愛しい。僕にもあればなぁと思ったが、やっぱり似合わないと、あれは雫にあるからこそいいんだと結論した。


流れた約束は明日に持ち越しだ。僕もそろそろ大学に行かなければならない。


事件の被害者で単位を免除してくれるほど大学は甘くないのだ。


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