青い海
そこに現れたのは、中学一年生くらいの男子。
青のTシャツに、黒のズボン、赤い帽子が良く似合う人物だった。
「・・・・・私もそう思ってた」
思わずつぶやいた。
「じゃあ、二人の秘密の場所になったか・・・・」
ちょっと待て。ナンダヨその台詞は。
なんで『二人の秘密の場所』なんだよ。おかしいだろ。
だが、その少年は特に何の意味もなくそういったようだ。
しかし周りから聞くと、意味深に聞こえる。
「・・・・・・誰?」
この少年に見覚えはある。しかしわからない。誰だろう?
「きょうもと さく。故郷の下の字で『郷』。もとは『本』。さは『糸』の右に『少』ない。くは『王』の右に『虎』。○×中学校一年生。成績は下の下。趣味は海を眺めること」
・・・・・わかりやすいような・・・わかりにくいような。
同じ中学なのに全然この人知らないし・・・・・覚えなきゃな~・・・・・。
「かわかみ りおん。『川』に『上』で川上。瑠璃の『璃』と『音』で璃音。○×中学校一年生。成績は中の中。趣味は同じ」
・・・・なんで変な顔してるんだろう。
もしかして瑠璃の『璃』が分からないとかかな?
うん。微妙にわかりにくいしな~・・・・・。
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