青い海
「・・・別れなさい」
一番予想できていた言葉。できれば、一番聞きたくなかった言葉。
「なんで・・・?」
ほとんど無意識に言っていた。

私には、紗琥だけなのに――・・・。

「勉強に集中できなくなるでしょ」

勉強勉強勉強勉強・・・・。俺がしたいのは、そんなことじゃなく・・・・・俺が望んでいるのは、そんなことじゃなく、・・・・・
「なんで? そんなに勉強って大事?俺を勉強に縛りつけて楽しいかよ?俺は楽しくないけどな。俺のことは俺が決めるんだ!!あんたなんかお呼びじゃねぇんだよ!!!」

母さんが呆然と俺のほうを見てる。
言いたいことがたくさんありすぎて口をパクパクさせてるけど、言葉になってない。
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