青い海
「床」
即座に、紗琥が携帯を手に取った。

ピポパポ・・・プルルルガチャ

「至急シングルベッドをダブルベッドにしてくれ」
『かしこまりました』

プツッ・・・プー・・・プー・・・プチッ

紗琥が机の上に携帯を置く。その顔は何気に嬉しそうだ。
「・・・布団一式がいいのに」
「俺が楽しくない」
「そういう問題かよ」
「そうだ」
「・・・・・」
しばらくして、業者さんが来た。
―――2分経過―――
業者さんが帰った。

に~・・・っこり♡

俺は今までで一番完璧な作り笑顔をした。そして・・・・
「やっぱ俺は床で「俺って言うな」・・・う゛~・・」
『やっぱ俺は床で寝ようと思う』という言葉を消された。
その夜は結局ダブルベッドで一緒に寝ることになってしまった。
端のほうによって寝ようとしたら抱き寄せられたので、しぶしぶ紗琥の胸の中で眠った。


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