青い海

再び学校

ガヤガヤガヤ・・・・
「璃音~っ、大丈夫ぅ?」
「あはは・・・もう大丈夫だよ」
遅刻したことで、かなり心配される。
「紗琥君も大丈夫ぅ?」
「平気だよ。心配ありがとう」
にっこり。コイツ・・・私にはこんな顔見せたことないくせに。
「璃音、またくるからな」
「了解」
紗琥は、自分の教室へと戻っていった。
「璃音~・・・大人の階段上った?」
「ブッッッっっ!!」
友達の優希の突然の言葉に、荷物を整理していた俺は吹いてしまった。
「え~っ!?璃音本当に上っちゃったの?」
「さっ・・・さあ?紗琥に訊いてくんない?」
「しかも相手は女子人気NO.1の郷本紗琥か・・・」
「え!?あいつそんなに人気あんの!?」
人気があるとは思っていたが・・・しかしNO.1って・・・・。
「璃音・・・少しは女の子らしくしなさい」
「男の制服だから別にいいじゃん」
この言葉に嘘偽りはない。
「でも・・・女の子でしょ?郷本君が人気って聞いてあせったじゃない」
「あう゛・・・・だって・・・・紗琥は俺のだし、俺も紗琥のものだから//」
「テレるな。こっちまでテレてくる」
「・・・・全然テレてないくせに」
優希は淡々と言っている。名前の『優しく、希望を持つ』という意味はどこへいったのやら・・・・・かなりの現実主義である。
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