青い海
「女の子は恋をすると美しくなるものよ?」
「・・・・あんた何歳デスカ?」
「あら、失礼。同級生じゃない」
「・・・・紗琥ぅ~・・・まともな友達はお前だけだぁ・・・」
シクシクシクシク・・・・。前からわかってはいたのだが、まともな友達がいないのは結構つらいものがある。
「それより・・・はい、社会のプリント」
「いらないぃぃぃぃ・・・」
「そんなに泣きそうな顔をしない。ほら答え写させてあげるから」
「ありがと・・・」
「そのかわり他の教科のは見せてね」
「う゛~・・・」
優希は社会がズバ抜けて良く、他の教科はズバ抜けて悪い。簡単に言えば、社会100点他赤点(スレスレ)である。
「優希・・・・なんでそんなににやけてるんだ?」
「いやぁ・・・璃音が可愛くて♡」
「うわっ・・・全然うれしくない」
「・・・いつからそんなに可愛くなくなったのかなぁ?」

グニィ~・・・・。
笑顔で頬をつねられる。

「痛い痛い痛い痛い」
「ほれほれ、泣け泣け」
「チクショウ・・・ドSめ!!」
「最高のほめ言葉ね♪」
「(俺が熱のときの性格ってコイツからうつったんじゃないか?)」
「なに口の中でゴニョゴギョ言ってるの?」

再びグニィ~・・・・。

「らんれほないれふ(なんでもないです)」
「本当かなぁ~?」
「神に誓って本当です」
「あなた仏教徒でしょう?」
「うん」
「・・・・・・・」

またもやグニィ~・・・・。
ほっぺたの感覚がなくなってきてるんですけど・・・。
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