年下の罠-年下の悪魔-
「そりゃそうでしょ?必死に貯金して買った車なんでしょ?つーか、男なんてだいたいそうだよ?ゆいもわかってるでしょ?」






わかってるよ。

頭ではわかってる。





けど、頭がついて行かない。







別に涼君の趣味に文句を言いたい訳じゃない。





ただ、涼君の態度が…







私に会えなくても、全然寂しく感じてもらえない事がショックで


それだけあの車が大事なんだと


そう思えば思うほど、悲しくて淋しい気持ちになった。







「けど、いいなぁ!涼君の車…キャデラックだっけ?一応アメリカの最高級ブランドの車だよ?彼氏がキャデラック持ちなんてある意味自慢だよ?」




そーなの?

別にどうでもいいよ、あんな車。



「それを言ったらアサミだって。一応外車なんでしょ?」

「あー、私のはそこらへんに走ってるブランドだから自慢にならないよ」



そう言いながら空になったグラスを持ちドリンクを汲みに行った。



アサミの奴、何杯メロンソーダ飲む気なの?



涼君の

前の車は






今の高級車とは違って車内は狭かったし

エアコンつけたらタバコの匂いがしたし

御世辞にも高級車とは呼べなかったけど
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