天使の羽根

Act.3


 露店の簡易包装では色気もクソもないと高志に言われ、プレゼント用の小さな箱を他で買い足した穂高は、お陰で財布が寒くなってしまったのは言うまでもない。

「あ~昼飯代もなくなったな」

 残念そうに財布を覗き呟いたが、どことなく満足気に笑っている。


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