天使の羽根

「別に遠慮してねぇよ」

「してるよ、ったく、あずみの事となるとさ、てんでらしくねぇな」

「うるせぇって」

 心を見透かされた穂高は、頬を紅潮させ高志から視線を逸らす。

 そんな表情を見てクスクスと茶化すように笑う高志は、ポンポンと穂高の肩を叩いた。

「だったらウチ寄ってさ、久しぶりに、ばあちゃんの作ったうどんでも食ってくか?」


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