天使の羽根

Act.4


「え? 明日あずみちゃんの誕生日?」

 突然、表情に暗い影を落としたのは高生だった。

 夕飯も終わり、寛いだ時間の中で他愛もない会話をしていた時だ。

 智子が発した「あずみの誕生日」という言葉に静けさが過ったのだ。

「どうかしたのか親父」

 何気に聞いた高志の声に、ハッと俯いた顔を上げた。


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