天使の羽根

「ところで穂高君は泊って行くのか?」

 振り向かないままに高生が聞く。

「いや、帰るけど……」

 その言葉にも何かを考えるように動かなかった高生は、今度はお茶らけた表情で振り向いた。

「な~んだ、そうかそうか。帰るのか~せっかく一緒に寝ようと思っ……」

「遠慮します!」


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