天使の羽根

「ま、いっか……一日早いけど、誕生日プレ……」

 そう言いかけたところで「ちょっと待って!」と、思いっきり体を仰け反らせ穂高から離れたあずみは、ベッドを下りると両腕を前に突き出した。

 穂高は何事かと、キョトンとしたまま時が止まったように、あずみを見つめたまま動けないでいる。

「な、何だよ」


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