天使の羽根

Act.1


 カーテンの隙間から朝の光が漏れる部屋に、目覚まし時計が鳴り響く。

 眠りの世界にけたたましく届く音と同時に、ドンドンとドアが叩かれた。

「まだ寝てるんか? 高志、はよ起きなさい」

 智子の声で、のそのそと布団から手が伸び、鳴り響く目覚ましを止めた。


< 168 / 562 >

この作品をシェア

pagetop