天使の羽根

 今日は仕事が休みだった智子が、不思議そうにあずみの顔を覗き込んだ。

「あ、ううん。あたし一人っ子だったから兄弟とか憧れで」

「そうなの?」

「うん、何だか嬉しい」

 恥ずかしそうに微笑んだあずみは「じゃぁ少しだけ」と言って立ち上がると、キヨと百合の手を引いた。


< 339 / 562 >

この作品をシェア

pagetop