天使の羽根

「あ、いいよ。百合ちゃんにもやらせてあげて」

 そう言うと、今度はキヨが頬を膨らませた。

 それでも百合よりは少し年上のせいか、我慢してお手玉を渡す。

「百合が終わったら、今度はお姉ちゃんだからね」

「うん!」

 穏やかな表情で、二人を見つめるあずみは、緩やかに流れる時の中で、仄かな安らぎを感じていた。




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