天使の羽根

「あずみさん、穂高さんは?」

 だが言いざま、智子はハッとした表情を浮かべると、再び奥へ戻ろうとする。

「智子さん、どこ行くの!?」

 思わずあずみは、智子の腕を掴み取った。 

「大切な物を持ってくるのを忘れたわ」

「そんなのいいじゃない!」

「ダメなの!」

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