天使の羽根

 あずみは悪戯っぽく舌を出すと、すぐさま穂高に駆け寄った。

 セーラーの短いスカートが際どく舞いあがると、穂高は目のやり場に困り反らすしかない。

 そんな穂高の視線すら気にもせず、その腕をあずみは当たり前のように捕まえ組む。

 端から見れば普通に恋人同士に見える二人だろう。

「ばっ、ちょ…やめろよ、みっとも無い!」


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