天使の羽根
Act.2
同じ高校にも通う二人は、校内でも公認の中でクラスも同じだった。
教室に入るなり、穂高は平べったい鞄を机に放り出すと、すぐさま出て行くのが日課だ。
「ちょっと穂高、またサボるの?」
「関係ねぇ~」
「うそ、ヤダ。またノート写すの面倒くさいよ」
「別に頼んでないじゃん、お前が勝手にやってるだけだろ」
「そうだけど、あんたを心配してやってるんだよ」
「心配してもらう事なんか何もねぇよ」
穂高はつんとした表情でそう言いながら、さっさと教室を後にする。