芽
「美祢さん、終わりました。」
いつも明るい美祢さんからは想像もできない、静かさで入ってきた。
この部屋の空気に気付いたのだろう。
「で、どうするの・・・?」
「あたしは・・・あたしは・・・・。」
中々言い出せない。
「加藤さんの養子になります。」
加藤さんと一緒に暮らせば、お母さんが来るかも知れない。
淡いきたい。
このくらいは、いいよね。
お母さん・・・・。
早く会いにきてよ・・・・・・。
「本当ですか!?では、明日迎えにきます!」
加藤さんは、本当にうれしそうだった。
「加藤さん、これからちょっとだけ申請の手続きなどをしますので。」
「わかりました!」