頭の中をぐるぐる回っているのは後悔。



今からでも亮ちゃんのところに戻ることは出来るけど…プライドが許さない。



クダラナイ性格だってことくらい自分が一番よく分かってる。



「ハァ……」



実家の近くを何周もぐるぐる回っている。

さすがに疲れた。

それにもう陽は落ちてきて…少し薄暗い。


どうしよう
今日どこで寝よう…

明日も仕事なのに…。



プライベートで、どんなに状況が変わっても仕事は仕事。

ショップ店員の仕事はもう1年以上続けている。



秋の夕暮れ、

少し肌寒くなってきた。



あまり人に頼るのは好きじゃないけど…。



充電が残り少ない携帯電話を開いて…

地元の友達のフォルダから一番仲のいい子の番号をダイヤルした。



『もしもーし』


電話の向こうには、久しぶりに聞く親友の声。


「あっ、愛梨(アイリ)今なにしてる?」


『家でひましてる!えっもしかして遊ぼう的な?来て〜ひまだから!』


誘うまでもなかった。

愛梨が暇人で良かった。




実家から愛梨の家までは歩いて10分くらい。

小さいときからよく遊んでいたから、この道も通りなれていてなんだか懐かしい。




< 4 / 6 >

この作品をシェア

pagetop