恋する一歩手前



そう答えた彼女の顔が曇った気がした。


私は、咄嗟に言葉を繋いだ。


「綺麗だよ?吸い込まれるような蒼い色
私、好きだから」


そういうと彼女の表情は明るくなり

「えへへ、ありがとう!」

また可愛らしく笑った。


嗚呼、本当に可愛いって反則だ‥


こっちまで笑顔になる。


ふふと笑うと悠莉が『あー!』
と小さく叫んで


「綾乃!笑ってたら可愛いっ!
いつもの表情も綺麗だけど
笑うと可愛いよっ!」


なんてその場で飛び跳ねる姿が
子兎に見えてとても楽しく思えた。

例え御世辞だとしても‥





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